[Android] カスタムApplication の整備

Android のAPI にApplication というクラスがあります。 このクラスは、アプリの起動から終了までの一連のアプリ状態を司っています。

その性質から、例えば下記の用途で利用されています。

• アプリ実行期間中に１つだけ作ったインスタンスの保持
• 開発作業に役立つ設定の追加
• 利用しているライブラリの初期化処理の実行

このようによく使われているApplication クラスですが、 Android Studio でプロジェクト新規作成しただけでは生成されません。 なので以降の文書で、追加方法などを解説していきます。

目次

1. Application クラスの追加手順
2. 応用例
   • ビルドフレーバー毎に調整を加えたApplication クラスを設定したい
3. 参考文献

Application クラスの追加手順

1. Application を拡張したクラスを新規作成する

   import android.app.Application
   
   // (省略)
   
   class ??? : Application() {
       // (省略)
   }
   

2. AndroidManifest に、追加したApplication クラスの指定を追加する

   <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
   <manifest (省略)>
       <!-- 省略 -->
   
       <application
           android:name="???"
           (省略)>
   
           <!-- 省略 -->
       </application>
   
       <!-- 省略 -->
   </manifest>
   

応用例

ビルドフレーバー毎に調整を加えたApplication クラスを設定したい

例えばdebug ビルドのみWebView デバッグを有効にしたいなど、 ビルドフレーバー毎に調整を加えたいケースがあります。

その場合は下記の手順を踏んでください。

1. 先の手順で用意したApplication クラスを継承可能にする

   // (省略)
   open class ??? : Application() {
       // (省略)
   }
   

2. 対象のビルドフレーバーに、一つ前のクラスを拡張したクラスを新規作成する

   // (省略)
   class !!! : ???() {
       // (省略)
   }
   

3. 対象のビルドフレーバーのAndroidManifest に、追加したApplication クラスの指定を追加する

   <?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
   <manifest xmlns:tools="http://schemas.android.com/tools"
       (省略)>
   
       <!-- 省略 -->
   
       <application
           android:name="!!!"
           (省略)
           tools:replace="android:name" />
   
           <!-- 省略 -->
       </application>
   
       <!-- 省略 -->
   </manifest>
   

参考文献

• Application