Architecture Decision Records に記述する内容のメモ
ADR(Architecture Decision Records: アーキテクチャディシジョンレコード) とは
テキストベースの軽量なテンプレートを使用して、アーキテクチャ上の設計判断を記録するもの。 設計判断を記録し履歴を残すことで、現在の実装に至った理由とその過程を結びつけて提供できる。
記述内容のテンプレート例
1つのADR には、1つの設計判断を記述する。 内容は短く保ち、1~2ページくらいに収まるようにする。
- タイトル
- 整理番号と説明的なタイトル
- ステータス
- ADR の状態(下書き、提案済み、承認済み、廃止、非推奨など)
- コンテキスト
- 判断がどんな状況で行われたかの説明(事実ベース)
- 内容
- 行った判断の内容説明
- 影響
- 判断がシステム、ステークホルダー、チームの状況をどのように変える or 変えたかの説明
運用について
記載するかどうかの判断基準のヒント
- 影響範囲が直接的または広範囲なもの
- 開発進行に影響を与えるもの
- ビジネス上または技術上の制約
- 品質特性に影響を与えるもの
更新
- 判断が置き換えられたり、変更されたりしたときは、古いレコードへの参照を記述する
- 運用した結果、判明した影響があれば、「影響」のところに追記する
感想
- もしPR(Pull Request) ベースで「ステータス」を管理するなら
- PR の性質上、下記は重複するので省いて良いかもしれない
- 下書き -> Draft PR などの作業中
- 提案済み -> PR のレビュー依頼
- 承認済み -> PR をマージされた場合
- 取り扱うのは下記のみで良いかもしれない
- 有効
- 廃止
- 非推奨
- PR の性質上、下記は重複するので省いて良いかもしれない
参考文献
- Design It! p. 302-305